お名前:渡邊健一さん、村上清香さん
生活拠点:秋田県にかほ市
職業:フレンチレストラン
「Remède nikaho」(レメデ にかほ)の運営
東京銀座のフレンチレストランに勤めていたおふたり。
東京と、お二人の故郷でもある秋田との2か所を拠点に活動したいと考えていたところ、おふたりの東京での取り組みを知ったこちらの建物のオーナー企業からのオファーをいただき、2017年10月秋田に戻られました。
移住を決める前、初めて訪れた時に見たにかほの景色。目の前には、鳥海山、牧場、海岸線に並ぶ風車…まるでスイスのような風景が広がっており、お二人は一気にこの地に惚れ込みました。
「この地を未来に残せるよう、何とか強くしたい」「この地にたくさんある‘いい食材’を日本中、世界中に広めたい」という社長の想いにも深く共感し、
「都会に比べると、ここには何もないかもしれないが、やりがいはきっとある。」
ここでお店を始める事を決め、すぐに準備に取り掛かりました。
渡邊さんは潟上市、村上さんは秋田市のご出身なので、にかほ市には知り合いはもちろん、土地勘も無い状況に、少なからず不安はありましたが、理想を描くことはでき、ここでかたちにすることが出来たら、自信につながると確信していました。
現在こちらのレストランは、完全予約制・おまかせコースでの営業をされています。最初は馴染みやすいようにと、おまかせコースの他、ランチセット等も提供していましたが、すぐに自然と、おまかせコースのご予約で満席になるようになり、いくら遠方からのお客様でもご予約の無いお客様はお断りする状況となったため、当初の理想通り、完全予約制・おまかせコースのみの形にすることができました。
ここにレストランを作ること自体を疑問視されていた時もありましたが、
「田舎だからといって、できないことはない」
都会で声をあげるより、地方の方がより強く声が届くかもと感じたおふたりは、力強くそう語ってくれました。
出身地とは違う地域で、心細く感じつつも、人と人のつながりを求めてお二人は行動しました。熱い想いはすぐに伝わり、応援してくれるお客様や仲間も増えていきました。
遠路はるばる来られるお客様も少なくなく、わざわざ足を運んでもらった以上、大満足してお帰り頂きたいという感謝の気持ちから、より良い接客やお料理の説明の仕方、行き届いたサービスを心掛けたい、と村上さん。
原点回帰ができ、より仕事への充実感を得られたおふたり。
仕事のやりがいは、意外にも秋田の方が感じられているそうです。